⑷3年前の母の看取りを振り返る

【H27(2015)年4月7日】
『病室の声』
今日見舞いに来ると、母は隣の2人部屋に移ってた。
静かに声をかけると、目をつぶりながら、うっとうしそうにブツブツ怒る。

「目を開けて、えみやで」と声をかけると、何とか目を開けて少し穏やかな顔に ^_^
娘とはわからなくても、何となく知った感じに安心するのだろうな ❤️

リンゴをすったら、美味しいと少し食べてくれた。
痛がる背中を静かにさする。
これは昔、私が小さな頃、病気のときにしてくれたこと。

それを思い出すと泣けてくるので、出来るだけ思い出さないようにしないと…。

母が寝つくまでに寝言のようにブツブツ言う
「今まで、よう生きてくれました、ありがとう、すいませんでした。
辛い辛い。ゴメンゴメン。
身体が痛くてどうしようもない。
もういいか、死んでも生きてもどうにでもいいか。
上手に生きよ、おおきに、ありがとう。
あぁ辛い辛い。
何でだろ身体じゅうがいたい。
疲れてしもうて、もうどうにもならん」
しばらくして、やっと寝つく..

すると隣に、同じぐらいの歳の寝たきりの方が移動されてきた。
家族が帰ってから、横で静かに声を出しておられる、叫ぶまでではないけど、心の叫びに聞こえる。
辛さや色んな思いを声に出しているのだろうか..

老人ホームや病院にいた時間は結構長いけど、初めての経験はまだまだあるんだ…


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